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2022年7月 国立公園の拡充から国際的な動きについて考える

日本政府は生物多様性保全の国際枠組みへの展開を視野に国立公園の拡充などの取り組みを進めています。そこで、今月は生物多様性をめぐる国際動向について考えてみたいと思います。

■生物多様性保全をめぐる国際的な動き
日本政府は昨年のG7サミットを受け2030年までに陸域と海域の30%を生物多様性保全のための保護地域とする30by30目標を提示しています。現在の保護地域の割合は陸域が20.5%、海域が13.3%であり、国立・国定公園の拡充に加え、民間企業や研究機関のビオトープや緑地などを貢献場所として認定するOECM(Other Effective area-based Conservation Measures)という制度も準備しています。(参考文献1、2)。

■国立・国定国内の対応
国立・国定公園の新規指定候補地として、国立公園が日高山脈(国定公園からの格上げ)、国定公園が御嶽山や宮古島沿岸海域など4地域、大規模拡張候補地は奥只見・奥利根、能登半島など4地域、がそれぞれ発表されました。多様な動植物を有する貴重で重要な自然で、保全の必要性が高い地域が選定されています(参考文献3、4)。

■生物多様性と気候変動影響
話しは変わりますが、世界最初の国立公園で生物多様性豊かなイエローストーンで発生した洪水は気候変動影響との因果関係が指摘されています(参考文献5)。30by30目標は今年開催の生物多様性条約第15回締約国会議(COP)で採択に向けた議論が行われる予定です。COPは生物多様性条約と気候変動枠組み条約が並行して動いていますが、イエローストーンの事例は両者が密接に関係していることを示しています。2つのCOPがより一層連携し、取り組みが加速できるとよいですね。

■まとめ
紙面の都合から民間主導で動くOECMの活動に触れることができませんでしたが、OECMの関係者は116者になるそうです(参考文献1)。環境保全活動の継続には民間を中心とした経済的な継続性が重要であり、OECMの活動が期待されます。今回の国定公園の選定では御嶽山など山岳信仰との関りも深い場所もあり、文化的側面も再認識する機会になると良いと思います。

参考文献1:環境省「国立・国定公園総点検事業フォローアップ結果について(2022/6/14)」(2022年6月18日閲覧)
https://www.env.go.jp/press/111196.html

参考文献2:NHK NEWS WEB「生物多様性保全区域確保へ 国立公園の拡充など対策を加速(2022/5/4)」(2022年6月17日閲覧)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220504/k10013611091000.html

参考文献3:NHK NEWS WEB「北海道「日高山脈襟裳国定公園」を国立公園に格上げへ(2022/6/14)」(2022年6月17日閲覧)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220614/k10013670691000.html

参考文献4:NHK NEWS WEB「「御嶽山」新たな国定公園に指定へ(2022/6/14)」(2022年6月19日閲覧)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220614/k10013670691000.html

参考文献5:National Geographic「イエローストーンで「前例のない」洪水、データが示唆していた(2022/6/21)」(2022年6月21日閲覧)
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/22/062100278/?ST=m_news




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