本文へスキップ

Forest Instructor Association of Japan

Newsを考察

2023年11月 ドローンやAIを活用した森林整備

今月は所沢市がナラ枯れの被害状況をドローンとAIを活用して調べる実証実験のニュース記事から、森林整備におけるドローンやAIの活用について考えてみたいと思います。

■所沢市の取り組み
所沢市ではドローンとAIを組み合わせてナラ枯れの被害状況を調べる実証実験を「トトロの森」で実施しています。省人化と時間短縮が狙いで、記録した500枚の画像を京大のベンチャー企業がAIで分析。葉の色などからナラ枯れが疑われる樹木を特定し、樹木の種類のほか、樹高や幹の太さを計測して伐採費の見積もりに活用する計画です。約1か月かけて精度を検証するとのこと。ナラ枯れで枯死した樹木を放置すると被害拡大や倒木の危険が生じるため、市は早ければ来年度の本格活用を目指しています(参考文献1)。

■着実に進んでいるドローンやAIの活用
ナラ枯れの拡大については2022年11月の本コーナーで紹介しました。また、ドローンを活用した森林の状態把握についても、少し前になりますが2018年6月に松くい虫の被害把握の例を紹介しています。ドローンの運用ルールなど環境が整備され、AIの技術が進歩し、そこにナラ枯れへの対応の必要性が高まり、今回の実験に至ったのだと思います。

■スマート林業の推進と期待
林野庁では森林管理の基礎となる資源情報収集の高度化にむけ「スマート林業」を推進しています(参考文献2)。森林管理には森林計画制度の運用、森林整備、保安林管理など様々な業務があり、各都道府県は森林簿や森林基本図等の情報を一元管理します。そこで「森林クラウド」を構築し、自治体間の連携、林業経営体へのデータ提供などの業務の効率化を進めています。また、日々変化する広大な森林の情報(地形や樹高など)を効率的に得られるレーザ計測技術も注目されています。
今回のナラ枯れの状況把握はレーザ計測ではなくAIを活用した画像認識技術を用いています。様々な技術を目的や状況に応じて適材適所で利用し、現場作業の効率化やデータの精度向上が進むと良いですね。

■まとめ
今月は森林や林業の現場におけるドローンやAIなどの新しい技術の導入について少し触れてみました。今回の画像認識技術を取り上げてみても、画像情報を賢く利用し目的毎に決まる特徴を抽出する技術は日々進歩しています。スマート林業のような全国の現場の情報が決められたルールで記録していく仕組みは、さらなるAI技術の発展などにより様々な可能性を秘めているかもしれませんね。


参考文献1:読売新聞オンライン「ナラ枯れをドローンで発見 所沢市と京大発ベンチャーが実証実験(2023/10/18)」(2023年10月19日閲覧)
https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20231017-OYTNT50254/

参考文献2:林野庁「森林資源情報のデジタル化/スマート林業の推進」(2023年10月19日閲覧)
https://www.rinya.maff.go.jp/j/keikaku/smartforest/smart_forestry.html



バックナンバー

バックナンバーはこちらから

お知らせ
イベント
活動報告
生物多様性と子どもの森
グリーンウェイブ参加登録
土曜学習応援団
会員が書いた本
森林インストラクター地域会
Newsを考察
安全管理
サイトマップ

一般社団法人 日本森林インストラクター協会

〒112-0004
東京都文京区後楽1-7-12
林友ビル6階

アクセス


TEL/FAX  03-5684-3890    

問い合わせはこちらから