今月はタケノコの収穫に関するニュースから、竹をめぐる温暖化の影響について少し考えてみたいと思います。
■タケノコの収穫が本格化
山口県萩市の竹林で孟宗竹(モウソウチク)のタケノコの収穫が本格化しました(参考文献1)。長野県の豊丘村でもタケノコ狩りが始まったようです(参考文献2)。日本全国でタケノコ狩りの季節が到来しました。
■様々な味覚を楽しめるタケノコ
モウソウチクのタケノコはこの記事が掲載される5月が旬の最後の時季になりますが、マダケ、ハチク、ネマガリダケ(このコーナーで去年の7月に取り上げました)など、日本では様々な竹が食用となっており、まだまだ旬は続きます(参考文献3)。
■外来種としての脅威
ところで、モウソウチクを始めとするマダケ属のタケは環境省と農林水産省の生態系被害防止外来種リストの産業管理外来種に指定されています。日本の竹林の99%を占めるモウソウチクとマダケは中国から移入されて利用してきたもので、竹林の放置と温暖化の影響で本州全土への拡大が危惧されています(参考文献4)。タケノコ狩りが始まった長野県でも対策を呼び掛けています(参考文献5)。これからも様々な種類のタケノコを味わえるよう、竹との賢い付き合い方も考えなくてはいけないですね。
■まとめ
筆者の知人(山村にお住まいの方)はマダケのタケノコのうまく料理しています。背丈ほどに伸びていても、ゆすって簡単に折れる頃まではおいしく食べられるそうです。筆者も真似てみたのですが、あくが強くて硬く上手く料理できませんでした。旬の食べ物を美味しく食べるノウハウはぜひとも継承したいですね。もっと腕を上げなくては。
参考文献1:NHK 山口News Web「春の味覚 たけのこの収穫が本格化 萩(2024/4/10)」(2024年4月13日閲覧)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/20240410/4060019833.html
参考文献2:長野放送NBSニュース「採れたてを炭火焼きに 旬の味「タケノコ狩り」にぎわう(2024/4/17)」(2024年4月19日閲覧)
https://www.nbs-tv.co.jp/news/articles/?cid=18221
参考文献3:農林水産省ホームページ「これからが旬!たけのこで「春」を感じよう(広報aff(あふ)2021年3月号)」(2024年4月16日閲覧)
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2103/spe1_02.html
参考文献4:国立環境研究所ホームページ「タケ、北日本で分布拡大のおそれ~里山管理の脅威になっているモウソウチクとマダケ(産業管理外来種)の生育に適した環境は温暖化で拡大し、最大500km北上し稚内に到達~(2017/10/18)」(2024年4月13日閲覧)
https://www.nies.go.jp/whatsnew/20171018/20171018.html
参考文献5:長野県ホームページ「長野県版外来種対策ハンドブック 対策に取り組みたい外来種㉘」 (2024年3月17日閲覧)
https://www.pref.nagano.lg.jp/shizenhogo/kurashi/shizen/hogo/gairai/documents/28_take.pdf
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