掲載月 | タイトル/写真/撮影者 | 森林の特徴など |
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12月 |
「本州最大規模のドイツトウヒの林」 松浦正憲(新潟12-1010) |
新潟県妙高市 妙高山麓県民の森 ドイツトウヒは、クリスマスツリーとして広く使われているますが、面積約60ヘクタールのドイツトウヒ林が新潟県の妙高山麓県民の森にあります。 ドイツトウヒは寒冷や乾燥の厳しい環境にも強く、明治以降北日本の防雪林や屋敷林として植えられました。妙高の笹ヶ峰では、江戸時代以来開拓がすすめられましたが、厳しい寒冷地で開拓は悉く失敗し、戦後、ドイツトウヒが植栽され、現在は本州最大規模のドイツトウヒの林が見られます。 |
11月 | 「六甲山最高峰のブナ林」 清水貴之(兵庫15-1784) |
神戸市灘区・東灘区・北区 六甲山 西日本のブナ林は貴重であるが、2014年発行の『日本の森100』では、兵庫県六甲山のブナは、約130本のみ確認されていることが記されている。 江戸時代の寒冷な気候のもとで拡大した太平洋側のブナ林は、気候の温暖化とともに衰退しているが、六甲山の場合は、花崗岩のやせた地質と里山の酷使の影響も考えらる。 |
10月 | 「輪生するタマゴタケ」 岡田和久(和歌山6-0249) |
和歌山県岩出市 県立森林公園根来山げんきの森 和歌山県岩出市にある根来山げんきの森は、コナラを中心とする里山林で、秋には、タマゴタケも群生する。森林インストラクターなどが案内する観察会のほか多くの市民参加のイベントが行われている。 県立森林公園であるが、行政と市民の協働により公園整備を進め、オープン当初から公園の運営管理は森林ボランティアに任されている。 |
9月 |
「南房総の豊かな自然と 歴史ある大学演習林」 寺嶋嘉春(千葉3-0025) |
千葉県鴨川市・君津市 東京大学千葉演習林 千葉県の鴨川市と君津市にまたがる東京大学千葉演習林は日本における大学演習林発祥の地でもある。 演習林の南西側の縁をとおる「関東ふれいあいの道」からは、モミ・ツガの巨木林が見られる。 関東地方の標高200〜300mでツガ林が見られる場所はこの地域一帯の他にない。 |
8月 |
「切株更新した立山杉」 寺嶋嘉春(千葉3-0025) |
富山県中新川郡立山町 立山美女平 富山県の立山連峰・室堂から続く溶岩台地の西端に位置する美女平には、ブナの原生林とともに樹齢千年を越える天然スギが林立している。『日本森林インストラクター協会選定 日本の森100』に掲載されている日本を代表する森にふさわしい。 写真は、平成28年度森林インストラクター全国研修(7/23〜7/24)で、数百年前に切株更新した立山杉を説明する、地元のとやま森林インストラクター会の近堂純氏。 |
7月 |
「宝永火口内の植生遷移」 大澤能孝(静岡14-1578) |
静岡県御殿場市 富士山宝永遊歩道 『日本の森100』に選定されている8箇所の火山の森の1つ、今から312年前に大噴火した富士山宝永火口周縁には遊歩道が設置されている。ここでは、極限状態の厳しい環境の下で、苔の付着した溶岩に草本類が定着し、しだいに木本類が生育していく植生遷移のダイナミズムを目の当たりにすることができる。 |
6月 | 「ミズバショウの群生地」 寺嶋嘉春(千葉3-0025) |
岐阜県飛騨市 天生(あもう)県立自然公園 岐阜県内で『日本の森100』に選定されている3箇所の森の一つ、飛騨高地の中央部に位置する天生(あもう)県立自然公園は、一年の半分は雪に閉ざされる。天生峠の南側は人の手がほとんど入っていない原生林に囲まれた高層湿原であり、6月上旬になってようやくミズバショウが咲き始める。 |
5月 | 「奥三河地方の固有種 ホソバシャクナゲ」 加藤充俊(愛知7-0332) |
愛知県新城市 愛知県民の森 愛知県民の森を含む奥三河地方は、日本列島誕生期の激しい火山活動に由来する特徴ある火山岩を産し、急峻な地形を形成している。4月中旬から咲くこの地方の固有種ホソバシャクナゲは、最も低地に分布するシャクナゲであり常緑樹の下木として生育している。 |
4月 | 「クロマツからサクラ類への遷移」 相澤孝夫(宮城10-0685) |
宮城県東松島市 宮古島 『日本の森100』に選定されている宮城県東松島市の宮戸島は松島と同様にアカマツとクロマツが主体の景観であったが、松くい虫の被害が進行し、次第に潮風強いオオシマザクラとヤマザクラの交雑種などを主体とする森林景観に変わりつつある。 |
3月 | 「落葉期の清和県民の森」 小池英憲(千葉12-1044) |
千葉県君津市 『日本の森100』にも選定されている千葉県立清和県民の森は、房総半島中南部小糸川の源流地域にあり、県民の森としては面積3200haの全国有数の規模。標高は200〜300mながら山岳地形を呈する険しい山容。暖帯から中間温帯の豊かな植生が観察できる。 |
2月 | 「大万木山冬景色」 津島辰雄(島根9-0620) |
島根雲南市・飯石郡飯南町 大万木(おおよろぎ)山(1218m)を擁する島根県県民の森は、中国山地のほぼ中央、広島県との県境に位置する。標高800m以上がブナ帯となり、県内最大のブナ林が広がる。九州や四国で絶滅したツキノワグマが今も生息する。 |
1月 | 「白山中居神社林と石徹白」 寺嶋嘉春(千葉3-0025) |
岐阜県郡上市 郡上市石徹白地区は、古来、白山山頂へ至る美濃禅定道のほぼ中間点に位置し、現在、白山連峰南端の登山口になっている。白山中居神社は有史以前からの信仰の場であり、その社叢林はスギとブナが混交する巨木林である。 |
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